中学校で扱う数学の単元が変更されるだけでなく、現実と数学の繋がりを教える大改革がなされます。
今回の中学校の指導要領では数学が現実社会でどう役に立つのか?現実的な物事を数学的に考えたり、数学的な事象を現実に置き換えたりする力を養う教科へと大きな改革がなされます。それに伴い、今まで高校で扱っていた単元が中学に入り、単元により学年が変更になります。
具体的な単元や学習時期の変更について
素因数分解 中3→中1
累積度数 高校→中1
統計的確率 中2→中1
反例 高校→中2
四分位範囲・箱ひげ図 高校→中2
誤差や近似値・有効数字 中1→中3
このように大きな変更があります。今まで高校で学ぶ単元が中学に降りてきており、また、しばらくの間、公立の中学では扱わなかった箱ひげ図も登場します。
そして今回の改定の大きな特徴がデータの活用の単元が全体の半分となり、計算力や公式の暗記だけではなく、計算して出した数字から読み取れる事柄などを問われる問題が中心となってゆきます。確実に言えることは国語力が一定の水準を満たしていないと問われている事の意味が理解出来なかったり、計算は出来ても答えにたどりつけない可能性が出てきますので国語力や総合的に物事を考える力が要求されてきます。
もっと詳しく知りたい方はこちらをクリック→文部科学省中学校学習指導要領 数学科の改訂のポイント
図にするとこんな感じでしょうか。
何処か会社の研修などで目にする図にもいています。が実際会社で行われてるPDCAサイクルに近い事を数学の授業で行うと考えて良いでしょう。
①課題が設定する
②データの収集計画を作る
③データを収集し整理する
④データをグラフや図表化して分析する。
⑤結論を出すと共に、さらなる改善課題を見つけ出す。→①へ戻る
この様に与えられた問題を処理する数学からより考える数学に進化します。
今回の指導要領については賛否があるようですが、私はとても良い改革だと捉えており、新指導要領に向けたカリキュラムと体制づくりに注力しているところです。
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